血糖値のコントロールを健康管理の"卒業試験"に

監修: こころとからだの元氣プラザ  統括所長 及川 孝光
(元氣プラザだより:2014年11月号更新)

 

イラスト:血糖値のコントロールを健康管理の 糖尿病とその予備群の人の数は年々増加が続いており、糖尿病の発症をいかに防ぎ、重症化を予防するかは、国を挙げて取り組むべき社会的課題となっています。慢性病として生涯にわたって治療が必要で、さまざまな合併症を引き起こす病気ですから、患者の生活の質の向上という点からだけでなく、医療費の抑制という面からも重要なのです。

一般的に糖尿病は肥満との関係が注目されがちですが、仕事との関係も決して浅くはありません。食事の時間などは働き方のサイクルで規定されてしまいますし、労働時間が長ければ運動する時間などとれません。また、ストレスが糖尿病を悪化させることもよく知られています。多くの場合、職場環境が糖尿病の発症と重症化に大きく影響しているのです。

 たとえば、私の知っているある事務職の患者さんの場合、定年前の現役時代には、ストレスの多い厳しい職場でどうやっても血糖値を管理することができませんでした。ところが定年で仕事から解放されたとたんに、スムーズに血糖値を管理できるようになったそうです。
 血糖値の数値が悪い人の場合、ほかの検査数値も悪いことが多く、生活や健康管理に問題を抱えていることがほとんどです。逆にいえば、血糖値の管理ができるように生活を変えることができれば、ほかの検査数値も改善し、健康を守ることができるわけです。

 実際に糖尿病でも血糖値を上手に管理できる人は長命であることが証明されています。血糖値のコントロールが上手にできるかどうかを健康管理における"卒業試験"と考えて、糖尿病やその予備群と診断されたときには、逆に生活を改善して寿命を延ばすチャンスにしたいものです。
 保健指導などの健康支援を行う健保組合や専門家の側も、糖尿病のような職場環境との関係が深い病気への対応力が問われています。労働環境の変化に対応した効果的な健康支援をどう提供していくかが、今後の課題となっていくでしょう。

((株)社会保険研究所『さわやか』2013年秋号より改編)

 

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