血糖(値)~食後の高血糖への対応が必要

医療法人社団 こころとからだの元氣プラザ
名誉所長 内科医 高築勝義
( 元氣プラザだより 2019年11月号更新 )

血液中のブドウ糖を血糖といいます(血液中の糖類は、乳糖、果糖などいろいろありますが、最も重要で代表的な糖です)。血糖値は70-170ミリグラム/デシリットルの間に維持され、低すぎるとブドウ糖を最も必要とする脳の機能が低下し、意識を失う場合もあります。一方、高すぎると糖尿病となり、主 として血管に障害を起こします。

イラスト:血糖値それでは血糖値はどれくらいが正常なのでしょうか。

各国で基準値は多少異なりますが、日本糖尿病学会で提唱しているものをご紹介しますと、空腹時(起床後食前)100ミリグラム/デシリットル未満が正常、100ミリグラム/デシリットルから109ミリグラム/デシリットルは正常高値、110ミリグラム/デシリットルから125ミリグラム/デシリットルが境界域、126ミリグラム/デシリットル以上は糖尿病域であり、境界型は正常に比べ糖尿病になる危険性が高く、動脈硬化の合併リスクも高いのです。

空腹時の血糖値だけでは心臓の血管(冠動脈)など大血管障害のリスクの判別ができず、食後に高血糖を示すタイプが大血管障害を起こしやすいことが分かってきました。

糖尿病精査のためにはブドウ糖負荷試験(GTT)を行います。これは朝食抜きで、空腹時の血糖値を調べる採血をした後、75グラムのブドウ糖を含んだ液を飲んでもらい、その後30分、60分、120分と採血をし、血糖値を測定します。120分後の血糖値を食後の血糖値と考え、140ミリグラム/デシリットルを超えると、心・血管・疾患のリスクが高くなります。

食後の高血糖は重要であり、高くならないような薬が現在使われています。これは消化管で炭水化物(でんぶん等)の消化・吸収を遅らせることにより、食後に高血糖になるのを防ぐものです、この薬により、心・血管系の障害のリスクが減り、頸動脈(主に脳に血液を送り込んでいる)の動脈硬化の進行を抑える働きが分かっています。

ブドウ糖負荷試験により、ブドウ糖を飲む前の値で正常か否かが分かり、飲んだ120分後の値で食後高血糖の有無が分かります、飲む前の値が正常でも食後に高血糖を示すタイプもあり、それに基づいた対応が必要になってくるのです。

<関連リンク>
糖尿内科
人間ドック 糖尿病コース
元氣プラザ 医師のご紹介

ご精読ありがとうございました!

 

タイトル一覧へ

このページの先頭へ